
日本薬剤師会の岩月進会長は、本紙の取材に対し、2026年度調剤報酬改定に向けた議論で全国の薬局や薬局薬剤師が都市部に集中していることが問題視されている点について、「患者が薬局を選ぶ基準として立地から機能への移行が提唱されていたにも関わらず、機能で評価される仕組みを作ってこなかったことは反省すべき」と指摘。今後は地域薬剤師会によるアクションリストの作成を通じてスキルを持った薬剤師を配置し、需要者の価値観に対応した薬局が評価される仕組みを実現していく考えを表明した。一方、地方の薬局は厳しい経営状況にあり、「全国一律ではなく地域単位での評価を検討していくべき」と訴える。
患者のための薬局ビジョンが策定されてから10年が経過したが、「全ての薬局がかかりつけ機能を備える」「患者が考える薬局の選択基準を立地から機能に変える」といったビジョンの姿は実現されているとは言えない。中央社会保険医療協議会総会では、薬局数が増加し、都市部医療機関の門前薬局に集中している現状が問題視された。
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