
近畿2府4県で展開する医薬品卸ケーエスケーの新社長に6月に就任した井口順之氏は、営業一筋29年、現場のMSから支店長、営業部長、管理本部長を経て、現場感覚を持ち続ける叩き上げの経営者で、独自の取り組みで現場に根差した地域医療への貢献を推進する方針だ。「社員を同じ方向に向けて進めていくことが自分の役割」と語り、社長就任後にまず取り組んだのは経営理念体系の再浸透。コロナ禍で途絶えていた朝礼での唱和も再開し、「理念の共感なくして企業の存在意義は語れない」と強調する。
同社は、地域医療への貢献を軸に、独自の取り組みも加速している。10年前から始めた「AP連絡会」は、地域包括ケアシステムの一環として、様々な医療職種をつなぐ役割を担い、現在では近畿圏に960グループが形成されている。収益度外視で始めた活動だが、感謝の声と共に自然と注文が増えるという好循環が生まれている。「これまでの積み重ねが、ようやく収益に結びつく段階に来ている」と手応えを語る。
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