抗IL‐6受容体抗体「アクテムラ」で、2年以上治療を行った関節リウマチ(RA)患者の56%が寛解に至ることが、アクテムラの長期継続試験「GROWTH」で明らかになった。成績は、欧州リウマチ学会(EULAR)で発表された。アクテムラの長期成績としては初めて。
GROWTH試験は、4本の第III相試験に参加した2500人以上のRA患者が登録。抗リウマチ薬(DMARD)や抗TNF‐α抗体薬で効果が不十分な例などに対し、アクテムラ8mg/kgを4週間に1回投与し、ACR20・50・70、DAS28の有効性スコアを用いて寛解を評価した。
その結果、治療歴や罹病期間にかかわらず、アクテムラを2年以上投与したRA患者の56%が、寛解に至ることが明らかになった。アクテムラをめぐっては、様々な大規模臨床試験が実施されているが、長期データとして有効性が裏付けられたのは初めて。また、長期継続試験の安全性プロファイルについては、これまでの報告と一致しており、新たなエビデンスの一つとなりそう。