規模に応じた運営モデル構築‐部門立上げ時の体制整備も

竹内氏
サイネオス・ヘルス・ジャパンは、日本語対応の国内チームと海外リソース、グローバルPV(安全性情報管理)組織を組み合わせ、安全性データベースとAIを活用したPV運営支援を展開している。症例数の増加やグローバル開発の進展、日本発ベンチャーの存在感の高まり、海外企業の日本市場参入などを背景に、企業には限られたリソースで品質・コンプライアンスを維持し、効率的かつ柔軟に運営することが求められる。同社は、人・プロセス・テクノロジーを最適に組み合わせ、患者安全を重視した持続可能なPV運営モデルの実現を目指す。
PV業務の課題は、企業の規模や事業フェーズによって異なる。大手・中堅企業では、グローバル開発や安全性情報の増加を背景に、症例処理量の拡大、複数ベンダーの管理、継続的な業務改善など、高度な運営力が求められている。
一方、日本発ベンチャーや日本市場に参入する海外企業などの新興バイオ医薬品企業(EBP)では、PV専門人材の確保やGVP体制の構築、日本独自の規制対応、グローバルPV体制との連携が課題となる。安全管理責任者の採用支援から症例処理、治験国内管理人(ICCC)、安全管理体制の構築・運営、ベンダーマネジメントまでを担う包括的なPV部門運営支援へのニーズも高まっている。
同社は、国内外大手製薬企業から成長期のバイオテック企業まで、幅広い顧客のPV業務を支援している。少数症例から大規模症例処理まで、幅広い実績を持ち、日本市場参入企業のPV部門立ち上げも支援している。
日本のGVPおよびPMDA要件に対応し、ICSR(個別症例安全性報告)処理、集積評価、定期報告、安全性情報管理、PVシステム運用、監査・査察対応など、PVライフサイクル全体を支援する。国内チームを中核に、海外支援拠点やグローバルPV組織と連携する。部門立ち上げ時の体制整備や人材採用支援にも対応する。業務実施部門から独立した品質チームが監督と改善を担う独自のマネジメント体制を有する。
システム面では、DXC社が開発した安全性データベース「ClinicalWorks/ADR」を再販するほか、導入・運用を支援する。クラウドベースで保守が不要なため、比較的低コストかつ短期間で導入できる。ICSR管理から当局報告までに対応し、新規参入企業のPV基盤や、グローバルで利用されている大規模安全性データベースの日本向け拡張環境として活用できる。導入からPV業務運営までを一体的に支援する。
また、同社では患者安全を最優先とした適切なガバナンスのもと、AIを品質向上とPV機能全体の高度化を支える基盤と位置付けている。症例情報の読み取りやデータ登録を支援するAIツールの開発・活用を進めている。コーディングやナラティブ作成支援ツールも開発中だ。
同社の国内PVヘッド・シニアディレクターの竹内和延氏は「目指しているのは単なる省力化ではなく、PV専門人材が医学的評価や安全性分析など、より付加価値の高い業務に注力できる環境の実現だ。症例処理だけを提供するアウトソーシングベンダーではなく、顧客の成長段階や事業環境の変化に合わせてPV機能の進化を支援する存在でありたい」と話す。
サイネオス・ヘルス・ジャパン
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