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「薬物乱用防止」重要な薬剤師の活動

2006年11月10日 (金)

◆東京駅の八重洲口を出たら、目の前に松浦亜弥の顔が飛び込んできた。厚生労働省が推進している薬物乱用防止運動「ダメ。ゼッタイ」の看板である。そういえば新宿のオフィス街や渋谷の繁華街など、あちこちで同じ看板を目にすることを思い出した
◆薬剤師が薬乱防止活動に携わっているのを目にする機会はしばしばある。だが、随所にこれほど大きな看板が設置されているのを見ると、行政と現場が一体となって薬乱防止へ取り組もうという強い熱意を感じる
◆後藤直良氏の「作家と薬」によれば、太宰治らの影響により戦後一時、睡眠薬自殺が大流行し、1956年には自殺者の約2割が睡眠薬によるものだったという。これが93年には僅か0・4%にまで激減した。規制により睡眠薬が簡単に入手できなくなったことが大きな要因だが、地道に続けてきた薬乱防止運動などの成果でもあろう
◆こうした事実からも、薬剤師活動の一つである薬に関する知識の啓蒙、特に児童に対する啓発活動が、いかに重要かを改めて実感する。“夜回り先生”水谷修氏の言葉ではないが、薬物で死ぬ子供が一人もいなくなる時代が来ることを願う。



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