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臨床から基礎学問へ

2009年12月07日 (月)

◆6年制の薬学教育のあり方について、現場の薬剤師らから意見を聞く機会が多い。とある人から最近、「基礎を積み上げた上で臨床を教えるのではなく、それをひっくり返した方がいい」と聞いた。その意見に賛成だ
◆まずは臨床の知識や実態を知り、そこでの問題解決には基礎学問が役立つことを実感する。その上で基礎学問を学ぶのと、それを知らずに学ぶのでは、学習の姿勢が全く異なってくるからだ。学ぶ必要性を実感していなければ、勉強する気が起きないのは当然といえる
◆現場の薬剤師からは「学生の時に、基礎をもっと真剣に学んでいたらよかった」と反省の弁を聞く。基礎的な知識や考え方が、医師や看護師とは異なる薬剤師の大きな武器になることを、臨床に出て痛感した。「だから、今になって必死で勉強している」という
◆現実的には、基礎を後回しにしたカリキュラムを編成するのは困難だ。しかし、基礎を担当する教員が、臨床の実態を紹介しながら、基礎を学ぶ必要性を説くことは、明日からでも始められる。まずは、教員自身が率先して臨床について知る必要があるだろう。



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