大日本住友製薬は、肝細胞癌治療剤「ミリプラ動注用70mg」(一般名:ミリプラチン水和物)を来年1月20日に発売する。また、同剤を肝動脈内投与するときに必要な専用懸濁用液「ミリプラ用懸濁用液4mL」(一般名:ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル)も同時発売する。
ミリプラは、肝動注療法用として開発された脂溶性の高い白金錯体。油性造影剤のヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルへの懸濁性に優れ、肝動脈内投与後は腫瘍局所に滞留して長期間にわたって白金成分を徐放し、全身への曝露が少ないことが特徴。
臨床試験では、再発率の高い肝細胞癌において、初回治療だけでなく、肝切除など、他の治療後に再発した症例に対しても、良好な抗腫瘍効果を示す結果が得られている。
薬価は、70mL1バイアル4万7827円。売上目標は、初年度3000万円(投与患者数300人)、15年度のピーク時には16億円(6500人)を予定している。