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【2009年回顧と展望】新たな取り組みに積極対応‐日本薬剤師会専務理事

2009年12月30日 (水)

日本薬剤師会専務理事 石井 甲一

新販売制度で会員を支援

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 2009年は、新たな一般用医薬品販売制度に向けての議論から始まりました。06年6月に薬事法が改正され、新たな医薬品販売制度の骨格が示されました。その後、制度の詳細について検討会で議論がなされ、08年9月に省令案が公表されました。

 しかし、インターネットを利用した販売や、郵送による販売についての問題が提起されたため、省令の公布が09年2月までずれ込むこととなり、さらに「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」が立ち上がり、2年間の経過措置を講じることで、6月に完全施行されることになりました。

 日本薬剤師会としては、新しい医薬品販売制度を、会員のみならず広く国民に対して周知するため、ポスターやチラシの作成および配布、一般紙への広告掲載を実施しました。

 会員に対しては、自己チェックシート、リスク分類リスト、リスク分類シール、説明用文書、添付文書、掲示例について、本会のホームページにアクセスすることにより、情報を入手できるようにしました。また、「一般用医薬品販売の手引き(第1版)」を作成し、会員の支援を行いました。

 現在取り組んでいるのが、対面話法例示集の改定版と、医薬品販売に係る業務指針、および業務手順書のサンプル――の作成です。できるだけ早く作成し、会員への提供を行いたいと考えています。

 一方、09年8月には、新販売制度への対応状況等について調査を実施しました。この調査は、09年度から開始された「日薬サポート薬局制度」のうち、「セルフメデイケーション・サポート薬局」の協力を得て実施したもので、速報値については滋賀県で開催された学術大会で公表されました。

 さらに10年2月には、一般用医薬品担当者全国会議を開催し、新しい医薬品販売制度に的確に取り組むことができるよう、会員への徹底を図ることにしています。

軌道に乗せたい実務実習

 次に薬学教育6年制への対応です。10年5月から長期実務実習がスタートします。そのための準備を、今年中に完了しなければなりませんでした。本会の担当は、薬局実習の受け入れ体制の整備であり、指導薬剤師の養成と受け入れ薬局の確保です。

 指導薬剤師の養成については、厚生労働省から日本薬剤師研修センターへの補助事業として展開してきており、9月時点で約7000人の薬局実習の指導薬剤師が認定を受けています。指導薬剤師のいる薬局が実務実習の受け入れ薬局となり、病院・薬局実務実習調整機構の調整により、全ての薬学生の来年度からの実習受け入れ先が具体的に決定されています。

 年末から来年にかけて、各大学では共用試験が実施され、試験をパスした学生が、いよいよ実務実習に進むことになります。受け入れ側も大学側もこれまで経験したことがない、長期間にわたる実習であるため、不安がありますが、何とか軌道に乗せ、学生にとって満足を与えることができる実務実習となるよう、本会としても支援を継続していくこととしています。

 具体的には、「薬学教育6年制と長期実務実習について(CD)」「薬局薬剤師のための薬学生実務実習の手引き2009年版」、また、日本薬学会との共同で「薬学教育・実務実習指導のポイント(DVD)」を作成し、指導薬剤師が活用できるよう提供しています。10年1月には、薬局実務実習担当者全国会議を開催し、5月に備えることとしています。

先が見えない調剤報酬改定

 次に、調剤報酬等の改定に向けての対応です。社会保障費の伸びを、政府予算ベースで毎年2200億円縮減するとの方針は、来年度は実施しないことが、7月の来年度予算のシーリングで示され、政権交代した今も、同様の考え方が示されています。

 従って、来年度の診療報酬・調剤報酬改定は、久しぶりの引き上げ改定となるのではないかとの期待がある反面、中央社会保険医療協議会委員の交代や行政刷新会議による事業仕分けなど、これまでにない政府の動きの中で、前途が見えないままに、中医協等において、議論が進んでいるとの印象を持っています。

 調剤報酬については、中医協に示された論点を見ると、後発医薬品調剤体制加算の算定要件の変更、長期投薬時の一包化薬調剤料と内服薬調剤料の改定、湯薬の調剤料の改定、ハイリスク薬の調剤時の詳細説明の評価等が挙げられていますが、実際の改定がどのようになるのかは、年明けからでないと分からないといった状況です。

分業率60%時代が到来

 最後に、医薬分業です。08年度の処方せん受け取り率は、59・1%となりました。08年12月以降の月ごとの処方せん受け取り率は、60%を上回っており、09年度は60%を超えることは間違いなさそうです。処方せんの発行については、伸び率は鈍化しているものの、引き続き増加していますが、処方せんの発行を中止する医療機関が出るなどの動きも見られます。

 医薬分業が、患者にとって有用な仕組みであること、後発医薬品の使用促進などによって、医療費の効率化に寄与していることなどを、具体的に示すことができるよう取り組んでいきたいと考えています。

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