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【2009年回顧と展望】新販売制度、関係団体と協力「OTC薬市場活性化を推進へ」‐日本OTC医薬品協会常務理事

2009年12月31日 (木)

日本OTC医薬品協会常務理事 西沢 元仁

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 2006年の改正薬事法の最終施行に向け、年明けの2月には政・省令が公布されたが、その具体的内容を示す施行通知がなかなか出ないため、OTC医薬品業界として対応に苦慮した。

 その一因は、法改正の要点の一つである対面販売の実施が、様々な不便をもたらすとの声であった。これについては、急遽、検討会が設けられたがまとまらず、結局大臣の裁量により、2年間の限った経過措置を設けることとなった。

 業界では、前年から新たな表示要件を充足するものを、前倒し出荷するなどの取り組みを実施したが、このようなこともあって、なお店頭在庫に従前の表示のものが残ることが判明した。

 これへの対応として、急遽、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)ならびに日本薬剤師会と、当協会および全国家庭薬協議会が協力して、シールの貼付を行うことが打ち出され、メーカー団体は貼付するシールを提供し、JACDSと日薬は、傘下の薬局・薬店の店頭在庫に対するシール貼付に取り組んだ。結果として、2000億円に上る店頭在庫の返品が回避されるに到った。

 このような取り組みを支えたものは、昨年末より実施されてきたJACDS、日薬ならびに当協会のトップレベル会合の成果といえよう。

 6月1日の改正薬事法施行に際し、同日の全国紙(5紙)および主要地方紙(ブロック紙3紙)に、OTC医薬品の販売制度が変わることを告知する広告を、当協会として実施し、東京では街頭での宣伝活動も展開するなど、これまでにないほど周知活動に努めた。

 また、本年5月の総会では、難局に当たり三輪会長の続投が承認されると共に、新たな取り組みとして、当面5年間にOTC医薬品の出荷額年間1兆円を一つの目標として、達成しようとする「協会ビジョン」およびアクションプログラムが取りまとめられた。今後、毎年の事業計画と合わせ、中長期の取り組みを進めることとしている。

中国とも交流深める

 8月には、中国非処方薬協会(CNMA)の年次総会へ、羽鳥副会長と鶴田理事長ほかが出席し、同協会の幹部との交流を深め、アジア太平洋セルフメディケーション協会(APSMI、仮称)設立に向け、両協会の交流を深めることが合意された。

 この同じ月には、政権交代という政治的激震もあったが、生活者の健康増進に寄与するという当協会の基本に変更はなく、むしろ、変革のときにこそ、発展の機会があるものと考え、事業活動に努めることとしている。

経済学的観点から情報発信

 12月には、前年から準備してきた、OTC医薬品の社会貢献プロジェクトの成果として、スイッチOTCが社会ならびに個々人の健康コストにどう寄与できるかについて一橋大学、慶應義塾大学の専門家に依頼した研究の発表を、医療人の立場、保険者の立場、生活者の立場からの発言者の参加を得て、「OTCカンファレンス2009」と銘打って実施した。

 およそ250人の多彩な参加者を得て、スイッチOTCを生活習慣病分野にも導入することにより、将来の医療費膨張の抑制のみならず、個々人の生涯医療支出の節減にもなることが示された。

 このように、OTC医薬品が社会の役に立っていることを、経済学その他の観点から数値化したデータ等としていただき、社会に発信することを今後とも続けていきたいと考えている。

“安全と安心”供給を追求

 新年には、生活者への情報提供の重要な手立てである、使用上の注意について、全薬効群にわたる見直しを行い、充実することを予定している。また、今年末には、初めて第1類医薬品からの区分変更が認められたが、今後順次登場していくこととなる。混乱なく移行できるよう、経過措置が取られるものと期待している。

 一方、引き続き第1類医薬品となる、スイッチOTCの登場が続くことを願っている。新しく登場するOTC医薬品に係る市販後調査(PMS)についても、新薬事法の下で、日薬ならびにJACDSの両団体において、その適切な実施への協力の意向が示されており、誠に心強い。安全と安心のOTC医薬品供給を引き続き求めてまいりたい。

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