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大学発ベンチャーは減少‐04年の国立大学法人化が影響か

2010年1月12日 (火)

 科学技術政策研究所がまとめた「大学等発ベンチャーの現状と課題に関する調査2007-08」によると、わが国の大学発ベンチャーの設立数は、04年度をピークに減少傾向にあることが分かった。要因の一つとして、04年の国立大学法人化に伴い、大学の教職員が、短期的な成果が出にくいベンチャー創出や支援活動に取り組むより、成果が目に見えやすい既存企業との共同研究や、受託研究などを重視するようになっている可能性があると分析している。

 調査は、国公私立大学・高等専門学校、大学共同利用機関、独立行政法人研究所、国立試験研究機関など計852機関を対象に、08年7~8月に実施したアンケートをもとに、大学等発ベンチャーの設立状況、大学での産学連携活動、ベンチャー支援に対する意識の変化や課題などについて分析したもの。

 それによると、大学発ベンチャーの設立数は、ピークだった04年度(245社)を境に減少し、07年度は131社に落ち込んだ。国内の大学発ベンチャーは、国立大学発が大部分を占め、その多くは教員発ベンチャーで、国立大学が法人化した04年以降、ほぼ半減した。

 大学では、ベンチャーの支援人材や、経営人材の確保が課題となっており、特に産学連携が活発な機関では、経営人材の確保が大きな課題となっていた。

 また、企業の財政悪化から、大学発ベンチャーでは、▽収益確保▽資金調達▽販路・市場の開拓--が課題として挙げられ、ライフサイエンス分野では「資金調達」がとりわけ大きな課題として意識されている。

 こうした結果を踏まえ調査では、大学発ベンチャーの設立を妨げている要因として、ベンチャーの経営者や支援人材不足を挙げると共に、大学の教員が企業との共同研究、受託研究を重視するようになっていることが影響し、大学でベンチャー創出や支援活動が弱まっている可能性を示唆した。

 中でも国立大学は、04年の国立大学法人化以降、教職員の業務負荷が増え、教職員が産学連携に深くかつ長期的にコミットメントしづらくなっている可能性があると指摘。さらに、共同研究や受託研究は、件数や外部資金獲得額といった形で短期的に成果が目に見えやすいが、大学発ベンチャーの起業では教職員に深いコミットメントが求められる一方で、成果が見えにくいケースがあることも示した。

 そのため、これらの要因が複合的に作用して教職員発ベンチャー設立が妨げられ、結果的に近年のベンチャー設立数の減少につながっていると考えられると分析した。

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