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「ノロウイルス」と「経口補水療法」

2006年12月20日 (水)

◆全国的にノロウイルスによる感染性胃腸炎が多発している。嘔吐や下痢などを引き起こすが、多くは軽快する。このウイルスに効く薬剤はなく、治療は対症療法が中心だ
◆下痢や嘔吐で失われた水分と電解質をいかに補うか――それが治療のポイントだ。小児や高齢者は脱水症状を起こしやすいし、低ナトリウム血症にもなりかねない
◆脱水対策として、白湯やお茶を飲用する家庭は少なくないだろう。それで問題ない場合も多いと思われるが、望ましいのは電解質が含まれた水を飲むことだ。体内に水が素早く取り込まれるし、排出された電解質も補える。しかし、一般的なスポーツ系飲料はナトリウム濃度がやや低く、糖分が多いという弱点がある
◆WHOや米国小児科学会は、「経口補水療法」として理想的な電解質組成を提示している。飲む輸液とも言えるもので、塩や砂糖などを水に混ぜて簡単に作ることができる。市販品も昨年、登場した。だが販路は病院や薬局などに限られているため、薬剤師が患者の相談に応じる絶好の機会だ。



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