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【先進医療専門家会議】血管新生療法など2技術の採用見送り

2007年1月15日 (月)

 厚生労働省「先進医療専門家会議」(座長:猿田享男慶応大学名誉教授)は12日、先進医療として11月に届け出のあった新規技術、▽血管内超音波後方散乱波解析による冠動脈プラーク組織性状診断▽血管新生療法(虚血性疾患への自己造血幹細胞移植術)””の事前評価結果を審議したが、両技術とも研究段階等の理由で、採用が見送られた。

 「血管内超音波後方散乱波解析による冠動脈プラーク組織性状診断」は、保険収載されている既存の超音波装置に超音波信号解析装置を接続して解析するため、これまでの技術以上の侵襲を与えずに実施することができる。特に、この方法を用い不安定プラークの診断を行うことで、急性冠症候群の発症予測と予防が可能になり、冠動脈疾患の診断と治療において効果が発揮されるとされている。

 しかし、事前評価ではこの方法が診断や治療の判断に使用されるほどの有効性は現段階では明らかではなく、研究段階にあるとされ、先進医療とするには適当でないとされた。

 また、「血管新生療法」は積極的な治療手段のない虚血性疾患患者に対し、自己幹細胞を虚血部に直接注入することで、虚血部周辺組織の血管新生や側副血行の発達を促すことで、血流の改善を図るほか、自己の細胞を用いるため、有利とされている。

 しかし、事前評価では、現時点においては医師主導で臨床研究を行うものであり、虚血心に対する効果も明確でない上に、判定法が確立されておらず、有効例からみた適応の検討も進んでいない点から、先進医療承認は時期尚早とされた。

 また、「脳・脊髄神経機能保護のための術中運動機能モニタリング」については、医療機器が薬事法上の適応外使用に当たるため、差し戻された。

 なお、12月の受付分は「胃癌・食道癌におけるセンチネルリンパ節の同定と転移の検索(適応症:術前診断にて、リンパ節転移を認めない早期の胃癌、食道癌症例)」の1件のみ。

合併症で死亡者
調査協力会議で対応

 また同会議では、先進医療技術として06年1月1日から導入されている「凍結保存同種組織を用いた外科治療」で、合併症を起こし、死亡者が出ていたことが報告された。

 死亡したのは80歳代の女性で、06年12月に報告されていた。手術後の結果は良好だったが、83日目に出血が起こり、その後死亡した。これについては病理解剖を行っているが、死亡原因は特定できなかったという。同会議では、この医療技術についても引き続き行えるものの、届け出た医療機関については注意喚起した。

 こうした事態を踏まえ、同会議では先進医療において重大な副作用・合併症が生じた際、事務局が技術の取り扱いについて、専門構成員や専門家に照会し、座長とも相談の上、継続可または休止の判断すると共に、調査協力会議を立ち上げるなどの対応策を確認した。




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