TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【公知申請適応外薬】承認前に保険適用‐足立政務官がドラッグラグ解消で「新ルート」提案

2010年08月24日 (火)
会見する足立政務官

会見する足立政務官

 厚生労働省の足立信也政務官は23日、同省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請の妥当性が認められた適応外薬等について、薬事・食品衛生審議会医薬品第1、2部会の事前評価を通過した場合には、正式な薬事承認を待たず、保険適用する新たな枠組みを創設する考えを示した。26日の中央社会保険医療協議会の審議を経て運用を開始する予定で、早ければ今月末の薬食審医薬品部会から適用する。政務三役会議の後、記者団に明らかにした。

 足立氏は、新たな医薬品・医療機器開発の論点を、[1]世界標準だが日本で適応外・未承認となっているラグの解消[2]日本発で、初めて世界標準になり得る製品開発のスピードを上げる[3]世界で全く新しい製品を開発――の三つに整理。このうち、世界標準とのドラッグラグ解消策として、今回の対応を行う考えを説明。新制度が動き出せば、「(保険適用までの期間を)9カ月間短縮できる可能性が高くなる」と述べた。

 公知申請された医薬品については、現在でも評価療養として保険と併用することが認められているが、新たな枠組みでは、薬剤費についても保険償還されることになる。基本的に適応外薬が対象となるため、成分そのものは既に薬価基準に収載されており、原則として薬価算定などの作業の必要がない。そのため、中医協では個別の保険適用に関する審議を行わず、事後報告する方向だ。

 未承認・適応外薬検討会議では、学会や患者団体から要望のあった374品目を対象に国内導入の是非を検討。今月3日には、米・英・独・仏の4カ国で承認され、国内で適応外となっているもののうち、▽ワルファリンカリウム▽シクロホスファミド水和物▽カペシタビン▽ゲムシタビン塩酸塩▽ノギテカン--の5成分7件について、公知申請の妥当性報告書を取りまとめている。

 当面は、これらが対象となるが、さらに今後、検討会議で公知申請が妥当と認める案件が出てくれば、迅速保険適用のルートに乗せることが可能になる。ただし、検討会議の判断を経ずに、メーカーが独自に公知申請を行う場合については、従来通り取り扱うものと見られる。

関連リンク


‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術