◆創薬研究のアウトソーシングが加速している。製薬企業を取り巻く環境変化は多角化、新興国シフトへ加速しているが、これは新薬の創出が難航している裏返しでもある。特に最近は、莫大な研究開発費に見合った新薬を上市できていないことが、自社で探索部門を抱えることをさらに難しくさせている
◆製薬企業の探索部門はバリューチェーンの核心部分で、これまで日本の研究者が発明してきた新薬は、世界で新薬を創出できる数少ない国としての存在感を示した。まさに国の科学技術水準そのものの証明でもあった
◆ところが、新薬開発コストの高騰化が進んだ結果、時間と費用を削減するために探索研究の外注を余儀なくされた。現在、世界の大手製薬企業が有するパイプラインは、多くがバイオベンチャー由来の品目といわれ、各社挙ってアライアンス戦略を強化していることを見ても、既に自社研究体制の軽量化は進んでいるのかもしれない
◆今後、部分的でも創薬研究の外注が加速していくとなれば、ますます“仮想企業化”は進むだろう。それがあるべき姿かどうかは,多角化後に見えてくるかもしれない。
加速する創薬研究のアウトソーシング
2010年08月25日 (水)
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