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【厚労省】概算要求は28.8兆円‐「少子高齢社会克服」の第1歩に

2010年8月30日 (月)

 厚生労働省は、2011年度予算概算要求をまとめた。総額は28兆7595億円で、今年度当初予算を1兆2393億円上回った。このうち、医療・年金・介護の国庫負担などの社会保障費は、1兆2359億円増の27兆5012億円を計上した。政策コンテストで他府省と優先度を競う特別枠には、1287億円で15施策を盛り込んだ。新成長戦略に沿ったライフ・イノベーションプロジェクトで、ドラッグラグ解消や新規医療技術の開発に取り組むほか、チーム医療の効果実証を含む地域医療確保事業、子宮頸癌ワクチン接種に対する国費助成などを並べた。

 厚労省は今回の概算要求を、「少子高齢社会を克服する日本モデル」の構築に向けた第一歩と位置づけた。社会保障の概念を従来の消費型・保護型から、広く国民全体の可能性を引き出す参加型へ転換し、“ポジティブ・ウェルフェア”の構築を目標に設定。▽いきいきと働く▽地域で暮らし続ける▽格差・貧困を少なくする▽質の高いサービスの利用--の四つを達成するための施策を推進する。

 長妻昭厚労相は26日に会見し、「日本が先進国の中で、最も早く少子高齢社会に突入する。日本独自の解決策・打開策として、国民が幸せに暮らせるような社会保障、労働政策をきちっと打ち立てれば、世界の手本になる」と意気込みを語った。

日本版センチネルに着手

 目玉の一つのライフ・イノベーションプロジェクトには、233億円を充てる。世界に先駆け、新規薬物・機器を初めてヒトに使用する臨床試験の実施拠点となる医療機関を整備するほか、同省の懇談会提言「日本のセンチネル・プロジェクト」を予算化。大学病院等5カ所に電子カルテ由来の情報を蓄積して、医薬品等の安全対策に活用し、1000万人規模の医療情報データベースの構築を進める。

 また、難病・癌・肝炎・精神疾患など、社会的影響が大きい疾患の治療法開発や、日本発の癌ワクチン療法の実用化に向けた大規模臨床開発研究を実施する。国立高度専門医療研究センターにおける医薬品等の開発・実用化、日本発シーズの実現に向けた薬事戦略相談推進事業にも乗り出す。

 地域医療確保事業には、62億円を計上した。今年度中に策定するチーム医療のガイドラインに基づく関係職種の活用促進や、役割拡大の効果や安全性を実証する委託事業を、1カ所770万円を上限に実施すると共に、医師のキャリア形成支援や派遣調整を行う、地域医療支援センター(仮称)の全都道府県へ設置する。

 子宮頸癌ワクチン助成の規模は150億円で、10代を対象とした市町村の接種事業を支える。このほか、新規の市町村補助として、検査キットを住民に直接送付して行う大腸癌検診事業に55億円、個別通知による肝炎ウイルス検査のクーポンモデル事業に39億円を特別枠で要望した。

 一方、例年通りの概算要求に相当する「総予算組み替え対象経費」は、今年度より1254億円少ない1兆1655億円で、組み替え基準の原則通り、今年度当初比1割にとどめ、深堀りしなかった。後発品使用促進も縮小して4・7億円となったが、新たに保険者に対する差額通知システムの導入支援を実施する。

 自然増が認められた社会保障費国庫負担では、医療分で5・2%増と見込み、今年度より4860億円多い9兆8903億円を要求する。

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