福島県保健福祉部薬務課は15日、今年8月25日に同県が行った登録販売者試験の合格者のうち、受験申請に必要な実務経験を満たしていない受験者が判明したとして、2人の合格取り消しを発表した。この処分によって、9月27日に発表した同県の2010年度登録販売者試験合格者数は2人減の217人となる。
今回の処分対象者は福島県在住の男女各1人。同課に匿名の情報提供があり、調査したところ、必要な実務経験がなかったにもかかわらず、事実と異なる書類を提出し、試験に合格していたことが判明した。
2人の実務経験証明書は、いずれも県外で店舗販売業を運営する業者が作成。この業者は福島県で店舗販売業の許可は取得しておらず、合格取り消しとなった2人の店舗販売業での勤務実績もなかったという。県薬務課によると、この業者は虚偽の実務経験証明書の発行について、「認識不足だった」と説明しているという。
同課では、当該業者を管轄する自治体に対して情報提供を行うと共に、県内の関係団体などにも注意喚起を行った。