◆国立循環器病センターは2日、同センター内で麻薬に指定されているフェンタニルが盗難にあったことを明らかにした。すでに関係機関にも報告する一方、警察にも盗難届を出したという
◆フェンタニルはピペリジン系合成麻薬性鎮痛剤であり、薬理作用はモルヒネと同様だが、鎮痛作用は約200倍強く、毒性も強いのが特徴。盗まれたフェンタニルは、同センターの手術室麻酔科の金庫内に保管されていたもので、50箱(500本)のうち、3箱(30本)が紛失していた。同センターでは、麻酔科や薬剤部などを捜索したが発見できなかった
◆厚労省は薬局と病院・診療所向けの両「麻薬管理マニュアル」を改訂し、在宅で患者の看護に当たる看護師やホームヘルパーに、薬局から麻薬を手渡せるようにするなど、麻薬取り扱いの一部弾力化を図った。しかし、管理体制そのものがずさんでは、せっかくの弾力化に傷がつき、癌性疼痛対策などに水をさしかねない
◆同センターでは管理体制を見直し、再発防止に努めると話しているが、今後医療機関においてこうした事件が起きないよう心がけてほしい。
安全な麻薬管理体制の確立を
2007年02月05日 (月)
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