
梅村氏
テルモは4月1日から、体内埋め込み型左心補助人工心臓「デュラハート左心補助人工心臓システム」を発売する。心臓血管カンパニーCVグループプレジデントの梅村亙氏は、17日に都内で開いた記者会見で、「発売初年度には、国内の補助人工心臓市場で約7割のシェア獲得を目指したい」と意欲を示した。
デュラハートの開発は、2008年4月にテルモが開始。09年9月に国内申請を行い、今年1月に承認を取得するなど、試験開始から2年半でのスピード承認となった。16日には、埋め込み型補助人工心臓として初めて保険適用が認められた。
既にグローバルでは、170症例で埋め込み実績があり、国内治験では100%の生存率、07年から販売している欧州の市販後調査でも、心臓移植後の生存率と同等の結果を達成している。
デュラハートの販売は、日本循環器学会から認定を取得し、テルモが実施する手術・術後管理のトレーニングを受けた医療機関で行う。さらに、埋め込みを行った患者の在宅療養を支援するため、医療機関向けのクリニカルサポートチームを設置。発売初年度には、30~40例の埋め込み手術に導入し、国内の補助人工心臓市場で約7割のシェア獲得を目指す計画だ。
保険償還価格は1810万円。