「電子保存機能」を標準搭載
レセコンメーカーとして国内屈指の歴史と実績を誇る三洋電機は、2009年11月から、レセコンだけで薬歴と調剤録のペーパーレス化を可能にする保険薬局用コンピュータ「PharnesII(ファーネスツー)」を、5年ぶりにフルモデルチェンジして投入した。薬歴と調剤録の電子保存機能を、レセコンだけで実現した業界初の画期的な商品だ。電子薬歴システムの高度な機能までは必要ない薬局や、まず手書きから電子保存に転換、将来的に電子薬歴システムへのステップアップを検討したいという薬局から注目を集めている。
電子薬歴システム一体型は、高機能・高付加価値を追求しているため高価格になりがち。レセコンのみで薬歴と調剤録のペーパーレス化が可能となれば、低コストで業務の効率化を図ることができる。もちろん、より多くの機能を求める薬局に対しては、電子薬歴システム(DrugstarCereb EX)をオプション追加し、システム拡張も可能だ。
特筆すべきは、調剤録の電子保存機能だ。調剤録を紙で運用する場合、裏打ち印刷時に処方せんが紙詰まり等により破損することがあり、運用上の課題となっていた。調剤録の電子保存画面では、調剤録の情報を一目で確認できるレイアウトを採用。電子化により、裏打ち印刷時等に処方せんを破損することがなくなるだけでなく、処方せんと調剤録の突き合わせ作業も軽減できる。
また、患者向けの平易な言葉で記載されている「くすりのしおり」で、服薬指導を強力にサポートできる点も特徴だ。PharnesIIの電子保存機能では、「くすりのしおり」を印刷し、患者への服薬指導に利用できるだけでなく、薬歴の指導文章として簡単に転記できる。患者さんとのコミュニケーションの向上はもちろん、10年4月の法令改正後、特に服薬指導の必要が増している、ハイリスク薬への対応に効果的と評判だ。
三洋電機株式会社
http://www.medicom.sanyo.com/pharmacy/index.htm