
会見する上原社長
大正製薬は13日、持ち株会社制への移行を発表した。6月29日に開催する定時株主総会での承認を前提に、株式移転により「大正製薬ホールディングス」(以下、大正HDと略)を、10月3日付で設立する。大正製薬の株式1株に対し、大正HDの株式0・3を割り当てる。
大正製薬は持ち株会社の完全子会社となり、9月28日付で上場廃止、10月3日に新規上場する予定。役員等については、現在(大正製薬)と同じメンバーで当初スタートする予定。持ち株会社設立後は、グループ全体の経営資源の効果的配分を行うため、大正HDの傘下に大正製薬をはじめ子会社・関連会社を置く、略的再編を速やかに実施していく考え。
会見で、上原明会長兼社長は「OTC医薬品をはじめとするセルフM事業、医薬事業の拡充、関連子会社の増加、海外(特に東南アジア)での事業拡大の方向性が見えてきた」と展望。その上で、「大正HDはグループ全体の統括会社として、経営戦略の立案機能を担い、各事業や国内外への効果的な経営資源の配分を行うことで、セルフM事業と医薬事業のバランスの取れた持続的な成長と、競争力の強化を目指す」と語った。今後、両事業の相乗効果を発揮することで、「企業価値の増大を図る」ことにしている。