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【中医協】医療経済実態調査の実施、物別れ‐近く緊急総会で決着へ

2011年5月19日 (木)

会議を中断して調整を図る委員と厚労省

会議を中断して調整を図る委員と厚労省

 中央社会保険医療協議会は18日の総会で、次期診療報酬改定の基礎データを収集する医療経済実態調査をめぐり、東日本大震災の影響に配慮しながら実施する可能性を探ったが、鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)の強い反対で、物別れに終わった。日医は来年4月改定の見送りに向け、実調の中止を政府に働きかけている。ただ、中医協では実調に踏み切る意見が支配的で、予定通り6月に実施するには、早急に調査票の配布を始める必要があるため、近く緊急総会を開いて決着を図る。

 中医協は、実調の6月実施を大震災発生前の3月2日に決定していた。この日の総会で厚生労働省は、甚大な被害を受けたり、郵便物の配達が困難な区域や、原発事故による立ち退き・屋内待避区域などの医療機関・薬局を、対象から除外する措置を提案。特定被災区域の場合は、事前に協力の了承を得てから調査票を送り、分析の段階で被災区域のデータを除いた集計を行う考えも示した。

 厚労省によると、前回調査から推計した岩手、宮城、福島の占める割合は、発送件数ベースで病院が4・8%、一般診療所が4・6%、歯科診療所が4・0%、薬局が5・1%となっており、今回の特例措置は3県以外にも適用するが、調査全体に大きな影響は及ぼさないと見ている。

 しかし、鈴木委員は「実調は改定の第一歩。中医協として大震災の総括を行わずに、調査を行うことには無理がある」と指摘。「被災は広範囲に及び、原発事故の被害は現在も進行中だ」「回復を待って調査すべき」と主張。

 これに対し、支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、「改定は粛々とやるべき」と反論。さらに、日医が薬価改定の見送りを求めていることに対し、「薬価改定で保険者負担は減る。これも止めるというのは理解できない。新薬創出等加算の検証もやらないのか。失うものが多すぎる」と不快感を示した。

 公益代表の小林麻理委員(早稲田大学大学院教授)も、「調査は行うべき。様々な要因を折り込みながら結果を見ていくことが必要」と同調。診療側でも、嘉山孝正委員(国立がん研究センター理事長)が「反対するだけでは物事は進まないし、国民も納得しない」と述べ、震災の影響を適切に反映できるよう工夫しながら、実調自体は実施すべきとの立場をとった。

 森田朗会長は、「現時点では改定を行う前提で議論していかなければならない」と実施へ理解を求めたが、鈴木氏の意向は変わらなかった。そのため、会議を30分程度中断して調整を図ったが、意見は一致せず、結論を次回へ持ち越した。




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