旭化成は、医療関連事業の拡大に向け、クリティカルケア領域に事業参入する。米救命救急医療大手「ゾール・メディカル」が開発した自動体外式除細動器(AED)「ZOLL AED Plus」の国内独占的販売権を取得し、8月から国内販売をスタートさせる予定。将来的には、AEDとして40億円の売上達成を目指す。
旭化成は、今年からスタートした中期経営計画で、医療関連事業の拡大を戦略の柱に位置づけている。その一環として、4月に「これからの医療プロジェクト」を立ち上げ、新事業創出を検討してきた。
こうした中、救命救急医療を強みとするゾールと提携。ゾールが米国で販売中のAED「ZOLL AED Plus」の国内販売権を取得し、クリティカルケア領域に参入する。さらに今後、他の医療機器や医療関連事業でも、ゾールとの提携拡大を視野に入れており、協議していく方向。
「ZOLL AED Plus」は、日本初の心肺蘇生法(CPR)フィードバック機能つきAED。加速度センサーが装備されており、心臓マッサージの速度、深度を測定できるほか、施術者に適切な心臓マッサージが実施されているかを、音声でアドバイスする機能が付加されている。