◆抗凝固薬「プラザキサ」の重篤な副作用で死亡例が発生し、大きな話題となった。国内申請から10カ月で迅速承認されたが、発売後5カ月で厚生労働省から安全性速報が出される事態となった
◆今回の死亡例を見ると、データが少ない中で臨床判断の難しさがあったことが伺えるが、それは死亡例の言い訳にならない。最近はドラッグラグ問題もあり、国際共同治験の結果で承認され、日本人データが少ないまま発売されることが多い。市販後エビデンスが重視される所以だ
◆ただ、もともとデータが少ない以上、発売直後は未知の副作用も前提に慎重投与せざるを得ず、こうした新薬に対し、従来の情報提供のあり方でよいのか疑問が出てくる
◆現状では、市販直後を最重視した体制を取るべきでないか。医師と科学的に議論でき、それが適切な臨床判断につながるような情報提供こそ、製薬企業が果たすべき役割だろう。少なくとも副作用が出ても死亡を回避できる可能性は高まるはず。今回の教訓を患者の利益につながるよう生かさなければならない。
教訓は生かさなければならない
2011年08月31日 (水)
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