「RDノバーレ」で再出発
第一三共は、創薬基盤技術の一部を受託子会社「第一三共RDアソシエ」に移管し、研究開発支援業務の機能再編を進める。10月1日付で社名を「第一三共RDノバーレ」に変更し、グループ全体の創薬基盤技術と後期臨床開発を担う子会社と位置づけると共に、第一三共本体から社員120人を転籍させ、約300人体制で再出発する。
RDアソシエは、第一三共グループで研究開発業務を受託する子会社として、2006年から化合物の合成やスクリーニング、分析から臨床開発まで、一連の研究開発活動を支援してきた。
こうした中で今回、第一三共本体が担ってきたハイスループットスクリーニング(HTS)や天然物合成、蛋白質調整、オミクス技術など、創薬基盤技術の一部をRDアソシエに移管することで、研究開発支援業務の機能強化を図ることを決めた。臨床開発をメインとする受託業務は、これまで通り進める。
今後、新生RDノバーレは、グループ全体の創薬基盤技術と後期臨床開発を担う子会社と位置づけ、社員数を現行の180人から約300人に拡大する予定。増員に当たっては、第一三共本体から120人を移籍させる計画だが、臨床開発などの受託業務については現行体制を維持する模様。
第一三共は、13年度下半期をメドに安全性試験を行う袋井研究センター(袋井市)の機能を東京へ移転し、国内研究拠点を集約化する方針を打ち出している。さらに今回、創薬基盤技術の一部を子会社に移管することで、研究開発体制の機能再編を加速させる。