養命酒製造は、独自の生薬処方設計で、体にやさしいノンカフェインのミニドリンク剤「ハーブプラスHerb+」(指定医薬部外品)を、7日に新発売した。同社では資本・業務提携先の大正製薬と、ドリンク剤「R e : o n(リオン)」を共同開発し、2009年8月から今年3月まで約18カ月にわたり、九州の一部地域(福岡県、佐賀県、山口県)に限定して、先行販売を行ってきたが、今回、処方内容は変更せずに、商品名、パッケージを全面リニューアルし、全国へ販路を拡大することにした。下期からの発売ということで、今期業績への大きな寄与は想定していないものの、「薬用養命酒」とのコラボレーションによる販売促進などを通じて、着実に市場浸透を目指していく考えだ。
「ハーブプラス」は、体の弱い人に適し、体の中から調子を整える漢方処方「小建中湯」から学んだ、養命酒製造独自の処方設計が特徴。1本(50mL)中に、ニンジンエキスM90mg、ショウキョウ流エキス0・2mL、タイソウ軟エキス60・6mg、ケイヒ流エキス0・15mL、シャクヤクエキス30mg、カンゾウエキス25mgのほか、ビタミンB2・B6・E、ニコチン酸アミド、タウリンを配合している。
体が疲れたときや夏バテなどで食欲がないときの栄養補給、滋養強壮に効果のある処方内容で、ハーブ系生薬+ビタミン配合ながら、特有の辛味や苦さが気にならない、柑橘系の爽やかな風味に仕上げている。ノンカフェインなので、寝る前の服用や、妊娠授乳期、かぜなどの発熱時にも服用できる。
これまで、九州など一部地域に限定して発売してきた中で、100回を超える店舗試飲会を行い、約1万人に試飲してもらったところ、特に40~ 50 歳の女性の約7割から、「飲みやすい」といった風味に対する高い評価が得られたという。その一方で、草根木皮の生薬写真を前面に配したパッケージが、いかにも生薬のイメージが強すぎることや、ネーミング(リオン)の分かりにくさが指摘されたという。
そこで、「ハーブプラス」として全国発売するに当たって、パッケージは「薬用養命酒」と同系色の赤色を基調とし、6種類のハーブのイラストを中央に配して、『養命酒製造の体にやさしい、ノンカフェインの栄養ドリンク』と、製品特徴をシンプルに表現した。販売店の店頭向けには、このパッケージに連動した販促用ツールも各種準備している。税込み希望小売価格は399円。
同社は昨年3月、長年にわたって酒系市場で販売してきた、薬味酒「養命酒」を全面リニューアルし、13種類のハーブを組み合わせたリキュール「ハーブの恵み」として新発売した。それによって、主力商品の「薬用養命酒」(第2類医薬品)が、“養命酒”を冠する唯一の商品となった。
「薬用養命酒」については、今期からTVスポット広告や雑誌、新聞、ウェブ等の各種媒体で、訴求対象を明確にした広告の実施や、広告と連動した店頭販促を展開している。その中では、東洋医学の考え方をもとに“7の倍数、8の倍数”をテーマに、節目となる年齢における養生を訴求することで、「薬用養命酒」の理解と認知度の向上を図っており、好調な推移を見せている。
今回のドリンク剤「ハーブプラス」については、「薬用養命酒」と連動した販促などを展開し、商品認知度アップにつなげていく計画。