◆東京理科大学と大阪大学の共同研究グループが、マウス実験で歯と薄くなった毛の再生に成功した。マウスを使った歯の再生実験では、「器官原基」を大人のマウスの抜歯部に移植すると、約2カ月後に長さ4・4mmの歯が再生された。毛髪も同様に成功している
◆この研究のポイントは、臓器や器官が胚の「上皮細胞」と「間葉細胞」の2種類で構成されている点に着目。これらの細胞を、臓器特異性の密度と配置に並び替える基盤技術(器官原基作成技術)を開発したことにある。歯がほぼ100%の確率で再生されたのは世界初の快挙で、これらの成果は、2月18日付の「ネイチャーメソッズ」に掲載されている
◆気になるのはヒトへの応用だが、グループリーダーの辻孝東京理科大学助教授は、「歯の再生をヒトで行うにはまだ時間はかかるが、毛髪は5年以内に実現しそうだ」としている
◆これまで、抗肥満薬と毛生え薬は夢の新薬といわれてきたが、再生医療の分野での実現が注目される。歯についても、入れ歯、インプラントに代わり、いつまでも自分の歯を維持できる日が早く来ることを期待したい。
歯や毛髪が再生”マウス実験で成功
2007年03月07日 (水)
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