薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会は、クックジャパンが申請した薬剤溶出型大動脈用ステント「Zilver PTX薬剤溶出型末梢血管用ステント」の承認を了承した。1肢当たりの病変長が14cm以下の膝上大腿膝窩動脈の症候性血管疾患や、同じ部位におけるインターベンション治療の不成功に伴う急性または切迫閉塞の治療に用いる。膝上大腿膝窩動脈の治療に用いる薬剤溶出ステントとしては、国内初。
同製品は、冠動脈ステントのステンレス金網部分の表面に再狭窄を予防する効果のあるパクリタキセルをコーティングしたもので、X線透視下でカテーテルの両端に付いているマーカーの位置を確認しながら、カテーテルを目的部位に留置する。
再審査期間は3年で、医療機器のクラス分類はIV。海外16カ国で承認されている。承認条件として、多施設共同の前向き無作為化対照試験における留置後5年までの長期予後について、経年解析結果を報告することなどが付された。
また部会では、同社の血管用ステント「Zilver Flex SFA用バスキュラーステント」の承認も認めた。膝上大腿膝窩動脈の症候性血管疾患の治療に用いるもので、「Zilver PTX」とは薬剤を塗布していない点が異なる。再審査期間は3年。医療機器クラス分類はIII。海外14カ国で承認されている。