文部科学省は、新たに設置を認可してから完成年度を迎えていない大学や学部、大学院などの運営状況を調べた2011年度「設置計画履行状況等調査」の結果を発表した。薬学系では、06年度以降に設置した大学などが調査の対象になり、11校が定員割れを起こしていた。文科省は教育環境の質を保つため、入学定員を見直すなど、大学側の自主的な改善を求めている。一方、定員超過の是正が指摘されたのは、薬学系で2校だった。
定員充足率を満たしていなかった薬学系学科は、▽いわき明星大学▽日本薬科大学▽千葉科学大学▽姫路獨協大学▽安田女子大学▽福山大学▽徳島文理大学香川薬学部▽松山大学▽九州保健福祉大学――だった。
文科省は、これら大学に対し、「定員充足率の平均が0・7倍未満となっていることから、学生確保に努めると共に、今後の定員のあり方について検討すること」との留意事項を付した。
一方で、定員を超える学生を受け入れていた、▽星薬科大学▽横浜薬科大学――については、「入学定員超過の是正に努めること」との留意事項が付いた。