◆日本漢方生薬製剤協会が昨年11月に実施した会員企業調査で、国産原料生薬から放射線セシウムが検出された。これを受け、17都県で生産された生薬に関しては、「生薬等の放射線測定ガイドライン」により、厳格な放射線検査が実施されることになった
◆生薬の約8割を海外輸入に依存するわが国では、漢方薬の安定供給が将来の大きな課題だ。代表的な生薬「甘草」では、国内で栽培化に取り組む企業が相次いだ。こうした中、国産生薬に放射線セシウムの検出が明らかになった。大きな痛手である
◆幸いにも、生薬のほとんどを海外から輸入しているため、漢方薬の安定供給に大きな支障は出ていない。しかし、最大輸入国の中国で同じことが起きた場合を想像してみると、漢方薬に限った話ではないが、深刻な事態が起こるに違いない
◆日漢協の芳井順一会長は、生薬の放射線検査に一定の理解を示しつつも、「生薬農家への補償が重要」と訴える。原発事故の出口が見えない中で、漢方薬を守る取り組みを考えなければならない。
生薬の放射線検査
2012年02月13日 (月)
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