
会見する岩崎会長
日本保険薬局協会(NPhA)の岩崎壽毅会長は23日夕方、都内で単独記者会見を開き、5月の役員改選に向け「任期満了をもって会長職を辞する」とし続投断念を表明した。現在、次期会長に立候補しているのは中村勝常務理事(クオール社長)ただ1人となり、今日24日午後、福岡市で開催される理事会で次期会長となる代表理事候補者が決定される。ただし、得票が過半数に満たない場合は、3月以降の常任理事会、理事会で再び候補者の選定が行われることになる。
岩崎氏は「最近、常任理事会での重要情報が翌日には一部報道機関に漏洩してしまうといった危機管理のなさが露呈してしまい、会長として誠に遺憾とするところ」とし、秘密漏洩などの責任を感じての辞意表明であることを強調した。
次期会長候補をめぐっては、9日の常任理事会で岩崎氏と中村氏の2人が立候補、大多数が中村氏を推す形となり、定款に定められた「満場一致」が得られなかった。岩崎氏は多数決により中村氏が推薦された結果について、「不信任とは思っていない。権謀術数をめぐらせた結果。会長を決めるときは定款上、満場一致で決める。その内容を熟知していなかったため、多数決で決めた。皆、社長業等で忙しい中、何も争って、どんなことがあっても会長をやるというのは疑問だ」と断じた。
今日の通常理事会(理事:37社)では、実質的に中村氏の次期会長候補者としての信任が問われることになる。