一包化薬鑑査支援ロボットシステム
調剤薬局大手のアインファーマシーズは、調剤薬局における一包化薬の鑑査業務を支援する「一包化薬鑑査ロボットシステム」について、パナソニックヘルスケア(本社東京港区)と共同で実証実験を行ってきたが、このほど製品化を実現した。同システムは99・5%以上という高い判定性能が得られ、薬剤師の業務に適したシンプルな操作性を実現したのが特徴で、パナソニックヘルスケアが3月末から国内販売を開始した。
「一包化薬鑑査支援ロボットシステム」は、パナソニックヘルスケアが2010年に開発したもので、独自の画像認識技術を搭載し、一包化薬の計数カウントを行うロボットシステム。2010年10月から12年3月にかけて、アインファーマシーズの展開する調剤薬局で実証実験を行ってきた。同製品により、調剤業務全体の20%を占める一包化薬の鑑査業務を支援することで、薬剤師のヒューマンエラーの低減や、専門知識を生かした業務へのシフトが可能になり、調剤業務全体が効率化できる。
独自の画像認識技術により、薬包に記載されている文字を読み飛ばし、薬包の中にある錠剤等を高精度に認識する画像処理を搭載している。ワンタッチで薬包の画像を確認できるなど、シンプルな画面構成とタッチパネルで簡単操作を実現している。薬剤棚や自動包装機と並べて配置できるコンパクト設計。計数鑑査速度は1分間30包以下で、重量は約100kg。オープン価格。