第一三共と米バイオベンチャー「コヒーラス・バイオサイエンシス」(CB)は、抗TNFα阻害剤「エタネルセプト」(先発品名:エンブレル)と抗CD20抗体「リツキシマブ」(先発品名:リツキサン)のバイオ後続品について、日本・韓国・台湾における事業化で提携すると発表した。抗体医薬を含むバイオ医薬品事業を強化する第一三共は、CBから2製品を導入し、バイオ後続品市場への早期参入を目指す。
今回の提携により、第一三共は、CBが創出したエタネルセプトとリツキシマブについて、日本・韓国・台湾での開発・販売権を取得する。また、CBが持つ製造技術の利用許諾を受け、両品目を日本国内で生産できるオプション権も保有する。
第一三共では、両品目の開発方針などは明らかにしていないが、生産体制については、国内拠点を前提に検討を進めているという。販売体制についても、第一三共本体とジェネリック医薬品事業を手がける国内子会社「第一三共エスファ」のどちらで扱うかを今後検討していく方針だ。
CBは、バイオ後続品事業に特化したベンチャー企業。自社製造設備は持たないものの、CMO・CROを活用した製造・開発のネットワークを構築しているのが強み。