厚生労働省は、新型インフルエンザワクチンや脂肪萎縮症に対するヒトレプチンアナログなど4件を希少疾病用医薬品に指定する。1日までに薬事・食品衛生審議会の医薬品第一部会、医薬品第二部会が了承した。
▽ベンダムスチン塩酸塩(シンバイオ製薬)=予定する効能・効果は慢性リンパ性白血病で、推定国内患者数は約820人。同剤は欧米の承認を取得しており、国内でも臨床試験が計画されている。
▽乳濁細胞培養A型インフルエンザHAワクチン(H5N1株およびプロトタイプワクチン)(化学療法及血清療法研究所)=予定する効能・効果は新型インフルエンザの予防。同剤はアヒル胚由来の幹細胞を用いたワクチンで、弱毒化工程が省略できるため、従来の鶏卵培養法に比べて短期間で製造できる。国内では第Ⅱ相試験が実施されている。
▽ミガラスタト塩酸塩(グラクソ・スミスクライン)=予定する効能・効果はファブリー病で、2008年まで6年間で確認された患者は315人。日本も国際共同第Ⅲ相試験に参加を予定している。
▽メトレレプチン(塩野義製薬)=予定する効能・効果は脂肪萎縮症に起因する糖尿病・脂質異常症の治療で、07年の調査で31例の患者が報告されている。国内で医師主導臨床試験が行われている。