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総選挙後の政治に期待できるか

2012年11月21日 (水)

 野田総理によって16日に突然、衆議院が解散され、師走の忙しい時に総選挙という事態になった。焦ったかどうかは不明だが、大手新聞各社は急きょ一斉に世論調査を実施した。質問の仕方や数字は若干異なるものの、支持する政党は自民党がトップで、次いで民主党か第三勢力という同様の結果となっている。

 片や週刊誌はというと、こぞって獲得議席数を独自に予想して選挙後の国会勢力図を分析することに余念がない。小政党の乱立、各政党の合体や連携の激しい動きを見ていると、巻き込まれる国民としてはあまり楽しくはないが、永田町町内会の“お祭り”だとも言える。

 民主党が2009年9月に政権を奪取した際に国民は、大きな期待と支持を持っていた。この3年間で何が変わったのか。政治主導をうたった民主政権になって、まずは普天間基地問題で早速迷走を始め、鳴り物入りでスタートさせた事業仕分けも結局、中途半端な感が否めない。TPPに至っては棚上げ、お手上げ状態に陥っている。

 関心もインパクトも小さくなった行政刷新会議の「新仕分け」が、16~18の3日間行われた。薬関連では、市販品類似薬について、「公的医療保険を持続可能なものにするためにも、自己負担率の引き上げや、真に保険給付の対象とすべきか否かについて毎年検証を行い、必要な対応を行うべき」とする評価結果が出された。

 また、後発医薬品の使用促進については、「[1]先発品薬価の大幅な引き下げおよび後発医薬品の価格見直し[2]先発品薬価と後発品薬価の差額の一部自己負担化の検討[3]後発医薬品使用促進のための実効性あるロードマップ作成――といった取り組みを積極的に行うべき」とされたが、これらの評価に関しても、政権が変わればどうなることやら。

 日本はいつから、年に1人ずつ総理大臣が大量生産される異常な国になったのか。国家体制、各制度を含む国内の安定基盤は何よりも大事だが、今の日本はそのことだけに全力を注いでいられない。優先される震災復興、定着してしまった経済の衰退、きな臭くなった外交問題と、すぐにでも手を打たなければならない課題が山積している。にもかかわらず、最近のマスメディアやインターネット上は、“お祭り”の報道や書き込みばかりが目につく。

 お祭りはいつか始まって、いつか終わるが、お祭りとは関係なく国民の生活と全ての産業界における経済活動は続いている。国民が安心して暮らせ、国家が発展していける態勢になることは、誰もが望むところだ。お祭りが終わった時に、本当に日本の将来を任せられる人が多く国政にいることを期待したい。日本の国民と技術に裏打ちされた産業界の意識、姿勢、行動は、世界に誇れるレベルにあると思っている。早く政治もそのレベルに達してほしいと願うばかりだ。




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