医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団主催のワクチンをテーマにした研修会でMSDの白沢博満グローバル研究開発本部長は、「単味のワクチンは諸外国にキャッチアップしてきた」と述べ、単抗原ワクチンの“ワクチンギャップ”は概ね解消されたとの認識を示した。一方、「接種スケジュールが特にゼロ歳児で立て込み、現場が混乱している。任意接種のワクチンを含めて混合ワクチンの必要性が高まっている」とし、混合ワクチンの開発を今後の課題に挙げた。
白沢氏は、WHOが定期接種を推奨しているワクチンの実用化状況を日米欧で比較し、「明らかにギャップがあるのは混合ワクチン」と述べた。メーカーの立場からは、欧米で導入済みの混合ワクチンの中に日本で定期接種のワクチンと任意接種のワクチンを組み合わせたものがあるため、「市場に出した時に定期になるのか任意になるのか扱いが不明。法体系を無視して開発を進めるのは難しい」と指摘。「定期接種に入れる基準を明確にしてもらいたい」と述べた。
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