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介護報酬、再考の時期

2007年05月07日 (月)

◆ある高齢者介護施設では「老化は人が死になじんでいく重要な過程であり、この段階で人為的な手を加えるのは良くない」という考えのもと、医学的介入をなるべく控えた“人の手で支える介護”を実践している。高齢者の場合、点滴などの医療処置を行ったことで、かえって死期を早めてしまうこともあるからだ
◆しかし、介護報酬は削減の傾向にある。現在の介護制度では人手を厚くしても報酬として十分に評価されず、手厚い介護を行う施設の経営は赤字すれすれなのが現状だ。「このままでは将来の介護がたち行かなくなるのではないか」と不安視する声もある
◆厚生労働省は先月9日、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」をまとめた。指針では、医療者の説明責任と患者の納得・自己決定を原則に、チーム医療で患者に最善の医療を提供する考えが示されている
◆尊厳死やリビングウィルへの関心の高まりと共に、終末期医療のあり方は重要な問題になるが、終末期医療はそれを支えるスタッフの手厚い介護があって初めて成立することを忘れがちだ。介護報酬のあり方を、再び検討する時期かもしれない。



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