【組織】
◆エーザイ・ジャパン(EJ)
国内においては、地域医療における医療・介護連携の進展、行政と地域が一体となった地域医療体制の整備など、患者を取り巻く環境が著しく変化している。これらの変化の中で、患者の受診行動やニーズを熟知し、患者満足を拡充することにフォーカスをあてた活動を更に強化するため、国内医薬品事業のビジネスモデルを転換する。
EJをイースト・アジア・リージョンから独立させて日本国内に専念する体制とし、従来の13エリア・133組織から、地域包括hhcユニット、オンコロジーhhcユニットの二つのユニット体制に編成し、患者満足をより専門的かつ効率的に追求する。
[1]オンコロジーhhcユニット=オンコロジーマーケティング部、オンコロジーメディカル部の二つの本部組織、ならびに東日本統括部、首都圏統括部、中部・関西統括部、西日本統括部の四つの第一線組織で構成し、エーザイプロダクトクリエーションシステムズ(EPCS)との連携等によるエビデンス創出、ならびにオンコロジー領域製品のプロモーション施策立案・推進を行う。第一線には、高度な専門性を有する約120人のオンコロジー専門MRを配し、がん患者のQOL改善と患者価値の増大を果たす。
[2]地域包括hhcユニット=本部機能を担う統合マーケティング部と、第一線での現場知創造を担う35の統括部で構成する。統合マーケティング部は、アリセプト部、消化器領域室、免疫・炎症室、運動器領域室、画像領域診断室、重点領域室、育薬支援室、シーズ探索室、研修支援室の1部8室体制とする。35統括部は、各地域において、患者の受診・診断・治療・介護・在宅医療までの一貫した流れを捉え、地域医療における患者満足を追求する。各統括部直下には、まちづくり活動や集会等を企画・実施するアリセプトナレッジリーダーを配置する。
[3]病院政策部=グループ病院における顧客満足を拡充するため、病院政策部を設立する。
[4]保険薬局政策部=全国各地の保険薬局における顧客満足を拡充するため、設立する。
[5]薬粧事業部=EJから独立し、戦略・計画担当にレポートする体制とする。事業を取り巻く多種多様な環境変化に迅速に対応するとともに、ブランド・ジェネリック・OTC・診断薬によるカテゴリー・ミックスを追求する。なお、薬粧事業部の海外事業展開については、アジアリージョンプレジデントが支援を行う。
[6]ジェネリックならびに診断薬の国内事業=ジェネリックならびに診断薬の国内事業については、引き続きEJ体制の下で患者価値の最大化をはかっていく。一方、ジェネリックの海外事業については、OTCと同様にアジアリージョンプレジデントが支援を行う。
◆コーポレートファンクション
[1]戦略・計画担当の任務追加=戦略・計画担当に、ブランド・ジェネリック・OTC・診断薬のカテゴリー・ミックス戦略の構築・推進を任務追加する。これに伴い、薬粧事業部は戦略・計画担当にレポートする体制とする。
[2]Deputy Chief Financial Officer(DCFO)兼 Chief IR Officer(CIRO)の設置=株主価値増大と財務戦略を密接に結びつける体制とするため、IR機能をChief Product Creation Officer管轄からCFO管轄に機能異動する。CFOの直下に財務戦略を担当する、DCFO兼CIROを設置する。DCFO兼CIROは最適資本構成の追究、キャッシュインカム創出、株主価値最大化に向けた諸施策など、ROE向上に向けた財務戦略をCFOに提案し、IR戦略を推進する。
[3]コーポレートアフェアーズ担当の新設=エーザイは世界トップ20の市場全てに参入し、さらに多くの患者にエーザイ製品を提供するべくグローバルアクセス機能およびガバメントリレーションズ機能を強化し、Public-Private Partnership(PPP)の推進やプライス“ゼロ”の医薬品提供などの患者貢献プログラムを推進している。これらの社の活動をPR活動と一体的に運用することにより、さらに企業価値を向上するために、ガバメントリレーションズ部、グローバルアクセスストラテジー室およびPR部を統轄するコーポレートアフェアーズ担当を新設する。
◆リージョン体制
アジアリージョンの新設=イースト・アジア・リージョンおよびインドパシフィックリージョンの多くの国では、今後、ハラヴェンおよびファイコンパの上市が本格化する。PPPの推進およびTiered Pricing Policyの実施などアクセスプログラムをリージョン全体で推進し、患者価値の向上を図るべく、両リージョンを統合・再編し、EJを除く地域で構成するアジアリージョンを新設するとともに、デピュティ・プレジデントを配置する。新体制では、韓国からインドまでの10現地法人のマネジメントを強化すべく、日本・アジア各国に配置しているメディカル・マーケティング機能ならびに事業推進機能を統合し、推進室および事業戦略部を設置する。
◆コーポレートメディカルアフェアーズ本部
[1]安全管理担当の設置=国内において4月1日より、医薬品リスク管理計画(Risk Management Plan:RMP)が施行され、より一層迅速かつ的確なPV対応が求められる。CMO(Chief Medical Officer)の直轄下に安全管理担当を設置し、PV対応に万全を期す。
◆エーザイプロダクトクリエーションシステムズ(EPCS)
[1]Chief Clinical Officer(CCLO)の設置=臨床試験の成功確度の向上を企図して、ユニット横断的に臨床試験のプロトコルデザインの決定および、適切なリージョンバランス、サイト選定といったClinical Operationの推進を担うChief Clinical Officerを配置する。
[2]Corporate Protocol Review Committee(CPRRC)の設置=臨床試験を確実に成功に導くために、プロトコルデザインの妥当性、デザイン変更等を審議・決定するCPRRCを新設し、チェアマンはCCLOとする。
[3]ジャパン/アジアクリニカルリサーチ創薬ユニット=臨床開発部の新設:臨床開発のさらなる生産性向上と疾患領域を超えた情報交流による質の向上、また臨床開発研究者の一層の人財育成を企図し、臨床開発部を新設し、疾患領域ごとに分かれていた5室体制を1部5グループ体制とする。
【人事】
▽エーザイ・ジャパンプレジデント兼地域包括hhcユニットプレジデント(執行役)松前謙司▽エーザイプロダクトクリエーションシステムズチーフクリニカルオフィサー兼ニューロサイエンス&ジェネラルメディスン創薬ユニットプレジデント(執行役)リン・クレイマー▽デピュティチーフフィナンシャルオフィサー兼チーフIRオフィサー兼IR部長(執行役)柳良平▽コーポレートアフェアーズ担当兼PR部長兼グローバルアクセスストラテジー室長(執行役)佐々木小夜子▽エーザイプロダクトクリエーションシステムズチーフプロダクトクリエーションオフィサー兼グローバル事業開発担当兼社長特命担当(代表執行役副社長)林秀樹▽アジアリージョンプレジデント兼社長特命担当(代表執行役専務)本多英司▽総括製造販売責任者兼グローバル緊急対応・医療政策担当兼社長特命担当(代表執行役専務)土屋裕▽エーザイ・ジャパンアライアンス担当(執行役)直江登▽アジアリージョンデピュティプレジデント(執行役)松江裕二▽戦略・計画担当(兼)薬粧事業担当兼コーポレート事業統括部長(執行役)アイヴァン・チャン▽エーザイ・ジャパンオンコロジーhhcユニットプレジデント兼オンコロジーメディカル部長(執行役)甲斐康信▽エーザイプロダクトクリエーションシステムズジャパン/アジアクリニカルリサーチ創薬ユニットプレジデント兼臨床開発部長(執行役)井池輝繁▽エーザイ・ジャパン地域包括hhcユニット統合マーケティング部アリセプト部長(アリセプト特命係)田芳郎▽エーザイ・ジャパン保険薬局政策部長長谷川潔▽エーザイ・ジャパンコンプライアンス推進部長山下清宜▽エーザイ・ジャパン管理統括部長柘植昭人▽エーザイ・ジャパン計画推進部長竹田裕次▽エーザイ・ジャパン計画推進部計画部長清水眞彦▽エーザイ・ジャパン病院政策部長濱田裕二▽エーザイ・ジャパン流通統括部長荒牧哲郎▽エーザイプロダクトクリエーションシステムズニューロサイエンス&ジェネラルメディスン創薬ユニットデピュティプレジデント兼グローバル探索研究部長木村禎治▽コーポレートメディカルアフェアーズ本部安全管理担当部長宇田恒信▽エーザイ・ジャパン地域包括hhcユニット統合マーケティング部長籔根英典