◆内閣府の産学官連携功労者の受賞者に日本が誇る創薬分野が並んだ。多発性硬化症治療薬フィンゴリモドの開発、顧みられない熱帯病感染症創薬データベースの開発、マイクロドーズ(MD)臨床試験を活用した革新的創薬支援技術の開発・事業化が選ばれた
◆それぞれの受賞内容から興味深い事実が見える。フィンゴリモドは日本が得意とする天然物創薬から生み出した国産新薬で、MD試験も世界的にトップを走る日本の薬物動態研究の分野から開発された基盤技術だ。熱帯病創薬データベースは日本が遅れがちだった国際貢献も評価された
◆いま政府を挙げて日本発の医療技術開発、国際展開を推進しているが、今回の受賞を見ると、必ずしもトップダウンで号令をかけて仕組みや制度を改革すれば実現するというものではないと感じる
◆最終的な成果を求めれば、アイデアと研究に行き着き、それは個人に委ねられる。現在の流れに「実用化に傾きすぎ」と危惧の声があるのも事実。あまり成果を急がず、バランスの取れた対応も必要になってくる。
産学官連携功労者の受賞内容から見る
2013年08月26日 (月)
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