エーザイと米バイオジェン・アイデックは、次世代アルツハイマー型認知症(AD)治療剤のBACE阻害剤「E2609」と抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体「BAN2401」について、欧米における共同開発・販促契約を結んだ。エーザイは、バイオジェンが開発中の第Ib相段階にある抗Aβ抗体「BIIB037」と、非臨床段階にある抗tau抗体の共同開発・販促に関するオプション権を獲得。神経変性疾患領域を強みとするバイオジェンと連携し、病態進行を抑制するAD治療薬のグローバル開発を加速させる。
エーザイは、アリセプトを創出した知識と経験から、ADの疾患原因がAβとする仮説をもとに、症状改善と病態進行抑制が期待される「E2609」と「BAN2401」の開発に注力してきた。ただ、AD領域の新薬開発をめぐっては、多くの企業が参入し競争が激化しているのに加え、疾患修飾作用を持つ他社開発品が相次いで後期段階で脱落するなど承認取得のハードルが高いのが現状。今回、多発性硬化症などの重度神経変性疾患で実績があり、AD領域のパイプラインを拡充したいバイオジェンを開発パートナーとして選定し、欧米での早期上市を目指す。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。