TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【7月31日付承認の主な新薬】世界初承認の「ガレノキサシン」が登場

2007年08月03日 (金)

 厚生労働省が7月31日付で承認した新薬を含む医薬品では、世界初の承認となった新規ニューキノロン(NQ)系抗菌剤(錠剤)、乳幼児の気管支喘息を適応とするロイコトリエン受容体拮抗剤(細粒)、日本では3番目となるED(勃起不全)治療薬が登場した。いずれの製品も9月以降年内には発売となる見通し。

【ジェニナック錠 申請者:富山化学】

 「ジェニナック錠200mg」(一般名:メシル酸ガレノキサシン水和物)は、ニューキノロン(NQ)剤で、従来とは異なって、キノロン骨格の6位にフッ素原子を持たない新規構造の抗菌剤。

 幅広い抗菌作用を持ち、ペニシリン耐性肺炎球菌やMRSAなどにも有効。経口吸収性や組織移行性に優れているとされ、1日1回の経口投与で効果を発揮する。臨床試験では、既存のNQ剤と同等の有効性と安全性が確認されている。

【キプレス細粒:杏林製薬 シングレア細粒:万有製薬】

 「キプレス細粒4mg」「シングレア細粒4mg」(共にモンテルカストナトリウム)は、105歳の乳幼児の気管支喘息の長期管理薬。苦みがなく、口の中ですぐに溶け、水なしで投与することができように工夫した。1日1回就寝前の投与で気道の炎症を抑え、症状を改善する。

 臨床試験では、小発作の回数が投与2週目で、投与前7・98回から4・56回に、8週目では2・60回に減った。

 同剤は、喘息治療薬として知られているロイコトリエン受容体拮抗剤。既に成人用の錠剤、6歳以上の小児用チュアブル錠がある。新たな剤形の追加によって1歳以上の全年齢層で使えるようなった。

【シアリス錠:日本イーライリリー】

 「シアリス錠5mg、同10mg、同20mg」(タダラフィル)は、PDE5を阻害することで勃起反応を強化し、勃起を持続させる。他のED治療薬とは異なり投与後36時間まで有効性が認められ、食事の影響がないのが大きな特徴。

 従来のED治療薬は、効果継続時間が短く食事の影響を受けやすいため、患者の中にはED治療薬を服用するタイミングや効果継続時間を心配したりする傾向が強かった。同剤は、服用時のタイミングや薬効が切れる前に性行為を終わらせなければいけないといった心配の軽減が期待できるという。

 同剤は、ファイザーの「バイアグラ」(シルデナフィル)、バイエル薬品の「レビトラ」(バルデナフィル)に続き、日本では3番目のED治療薬となった。

【トラバタンズ点眼液:日本アルコン】

 「トラバタンズ点眼液0・004%」(トラボプロスト点眼液)は、緑内障と高眼圧症治療薬。防腐剤として通常の点眼剤に使用されている塩化ベンザルコニウムを含有しない初のプロスタグランジン系製剤。

【トピナ錠:協和発酵】

 「トピナ錠50mg、同100mg」(トピラマート)は、てんかんの部分発作治療剤。脳神経の興奮を鎮めるという既存の効果に加え、この薬剤ではてんかん発作のきっかけとなるAMPA受容体にも作用するのが特徴。

 臨床試験では、既存の治療薬が効かない患者に対して、トピラマートをカルバマゼピンなどの既存の抗てんかん剤と併用することで、発作の発生を抑えることが確認されている。

【ディビゲル:ポーラファルマ】

 「ディビゲル1mg」(一般名:17β”エストラジオール)は、ゲルタイプの更年期障害治療剤。大腿部や下腹部に塗る。1日1回分のスティック包装で、コンプライアンスの向上が期待できるという。

 臨床試験では。貼付剤に比べて、ゲル剤では副作用として懸念される投与部位での皮膚刺激反応の発生率が有意に低かった。

 バイエル薬品が近く発売する同成分のゲル剤は薬価収載申請をしないが、ポーラファルマはディビゲルの薬価収載申請を行う。

【セララ:ファイザー】

 「セララ錠25mg、同50mg、同100mg」(エプレレノン)は、選択的アルドステロンブロッカーという新しい作用の降圧剤。アルドステロンは、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の最終生成物で、水、電解質の調節に関与し、心疾患のリスクファクターとされ、その働きを受容体で直接ブロックすることで、効果を発揮する。1日1回投与。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術