日本製薬工業協会の多田正世会長は20日、記者会見し、アカデミアの基礎研究成果を実用化する“アカデミア発創薬”への取り組みを強化する方針を語った。政府の健康・医療戦略推進本部や来年発足する日本医療研究開発機構(AMED)などと連携し、「創薬活動を進め、提言機能を強化したい」と意欲を示した。
多田氏は、世界第3位の新薬創出国でありながら、米国に比べ外部シーズを取り込んだ医薬品開発が少ないことを挙げ、「アカデミアの基礎研究力を創薬シーズに生かし、実用化してい必要がある」と指摘。その上で、政府の健康・医療戦略推進本部の計画のもと、医療分野の研究開発予算を集約し、基礎から実用化まで切れ目なく支援するAMEDの発足を歓迎した。知的財産確保に向けた研究機関への支援機能強化や、臨床研究・治験の実施環境向上を後押しするとして、「製薬産業として意見を発信し、アカデミアとの対話を重ねながら、実効性のある組織となることを期待する」と要望した。
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