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セルフM推進、欠かせない日薬・日医の対話

2014年12月19日 (金)

 薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会が一般用検査薬の導入に関する一般原則と、承認審査の新たなスキームをまとめた。

 スイッチ化の対象となる検体として、これまでの尿や糞便に加え、採取の際に侵襲性がない鼻汁、唾液、涙液を新たに追加。指先などから採取する血液や喉を綿棒などで拭う「咽頭拭い液」、口腔内擦過検体は「侵襲性がある」として除外された。

 今後は、企業が検査項目ごとに作成したガイドラインを医薬品医療機器総合機構が評価し、部会で転用の可否を審議することになるが、血液検体が対象から除外されたことにより、尿や糞便を検体とする十数項目が審査の対象となる見込みだ。

 日本臨床検査薬協会や日本OTC医薬品協会は49項目のスイッチ化を求めていただけに、期待はずれに終わった結果といえよう。

 スイッチ検査薬は、セルフメディケーション推進の一環だが、いくらセルフチェックできたとしても、今のOTC薬の中で治療と呼べる薬剤がないのであればうまく機能しない。

 やはり、OTC薬のスイッチ化が順調に進んでいるという前提があった上で、セルフチェックの実施、薬剤師によるOTC薬の提案という流れが必要になる。

 そうした中、高脂血症治療薬「エパデール」のスイッチOTC販売会社の一つだった日水製薬が販売を中止した影響は大きい。

 OTC薬としては異例ともいえる厳しい販売条件が課せられ、適正使用調査の症例数がノルマに達しないと判断したことが大きな要因と見られる。

 厳しすぎる販売条件は、日本医師会の強い意向に沿った形で設定されたと考えられる。日医の反対を押し切って、エパデールのスイッチ化が多数決で決まった際には、生活習慣病領域の医療用医薬品を一般用に転用する際の考え方を整理した上でスイッチOTC化を承認することを要請し、厚生労働省がこれに応じたため、生活習慣病領域のスイッチ化は事実上、止まっているのが現状だ。

 日医は、薬局での検体検査に対しても監視の目を光らせている。いずれもセルフメディケーション推進の重要なツールだ。

 これからの薬局には、処方箋調剤偏重型の業務から脱却し、地域住民の健康情報拠点という社会的機能を果たすことが期待されている。

 しかし、その実績づくりに障壁となるものがあるとすれば、いずれ、乗り越えなければならない課題であることは明確だ。

 今、調剤の現場は大きなターニングポイントに差しかかっている。薬局がこれからの地域医療に欠かせない存在になれるかどうかは、日本薬剤師会が日医とどのような対話をするかによっても、大きく影響してくる。




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