東和薬品は4日、同社100%子会社の大地化成がこのほど完成させた兵庫工場(兵庫県神崎郡福崎町)を9日から稼働を開始すると発表した。同工場では原薬製造を行い、全て東和薬品に供給する。3年後をメドに東和薬品の約10%に当たる年間20~30成分の原薬を製造し、5年間で100成分の原薬合成プロセスの確立を目指す考え。4日に報道関係者に新工場を披露。同日の会見で、大地化成の会長も務める東和薬品の吉田社長は、将来的には大地化成や他の製造受託先での製造も含め「約半数の原薬について安定確保体制を整えたい」との方針を語った。
吉田氏は大地化成兵庫工場について「東和薬品の製品だけ製造する合成工場の位置づけ。原料安定確保として通常、複数購買を行うが、大地化成での原薬製造は、プラスワンのリスク回避のためには非常に大きな力になる」と強調。さらに「信頼される医薬品を作るため原薬から見直して、最適な結晶形を見つけ出し、それを製造し、処方設計も含め合理的な製造で高品質の製品につなげたい」と展望した。
* 全文閲覧には、薬事日報 電子版への申込みが必要です。