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【薬局業務の効率化と質的向上を目指して】さかえ薬局東口店(パナソニックヘルスケア)

2015年07月31日 (金)

電子薬歴システム導入し、患者満足度向上を実現

さかえ薬局東口店

さかえ薬局東口店

 さかえ薬局は、東村山駅周辺で3店舗の調剤薬局を展開している。この地域は現在、古くから居住する比較的高齢な世代から、宅地開発によって住宅地ができて新たに転入してきた比較的若い世代まで、幅広い世代の人たちが生活している。さかえ薬局に来局する患者層も非常に幅広く、また応需医療機関も多岐にわたる。拡大していく薬局業務のさらなる効率化が求められていた。そうした中、同薬局では今年6月1日より、パナソニックヘルスケアの保険薬局用電子薬歴システム「Pharnes(ファーネス)III-MX」を導入。3店舗における薬歴共有を図ると共に、処方鑑査や服薬指導の充実、患者満足度の向上を実現している。

辻氏(右)

辻氏(右)

 同薬局が展開する店舗の1つ「さかえ薬局東口店」(東村山市本町)は、2004年3月に開局した。常勤の薬剤師は5人、派遣の薬剤師が1人、事務職員が3人という構成で、1日当たりの処方箋枚数は平均で約200枚。応需医療機関は、同店舗の上階にある皮膚科と隣接する消化器内科・外科がそれぞれ約30%ずつ、残りの約40%は様々な医療機関からの処方箋が持ち込まれている。東口店で管理薬剤師を務める辻尚孝氏は、「応需医療機関は1カ月平均で約250施設に及ぶ。駅前という立地にも恵まれていることもあるが、非常に多いと思う。また診療科も幅広い」とする。

 幅広い世代、幅広い診療科の患者が来局する中、全ての患者に対してきめ細やかな服薬指導を行い満足度の向上を図るため、また、正確な業務と提供時間の短縮を行うために、薬局業務の効率化は必要不可欠であり、さらなる効率化を図るために導入したのが、「PharnesIII-MX」だ。東口店をはじめ、その他の2店舗でも同時(今年6月1日)に「PharnesIII-MX」を導入している。

 辻氏は、「旧三洋電機時代も含めパナソニックヘルスケアのシステムをずっと使い続けており、7万人を超えている当薬局の累計患者のデータを、資産として全て生かせるという面が非常に大きかった」と語る。また、「3店舗で同時にPharnesIII-MXを導入することで薬歴の共有化が図られ、これまでの資産も共有できている。複数の店舗をご利用いただいている患者さんへのアプローチが従来と比較してスムーズになったし、さかえ薬局を選んでいただける理由の一つになっている。」と強調する。

1画面で必要な情報を迅速かつ簡単に把握

電子薬歴システムを活用し、患者サービスのさらなる向上につなげている

電子薬歴システムを活用し、患者サービスのさらなる向上につなげている

 「PharnesIII-MX」は、フルHD対応により薬歴表紙、鑑査情報、DSU(医薬品安全対策情報)、今回薬歴、過去薬歴、来局情報など1画面で必要な情報を迅速かつ簡単に把握できる。今回処方と過去4回分の調剤・指導内容もひと目で確認できることなども特徴だ。

 辻氏は、1画面で必要な情報を迅速かつ簡単に把握できる点について、「薬歴管理指導料を算定する上で、欠かせない項目をテンプレート機能でスムーズに入力していくことができ、投薬時は一覧性があるので、速やかに患者情報を把握できる。来局患者さんの多い当店舗が効率化を図るという観点で求めていた機能であり非常に有用だ」と指摘。処方比較をひと目で確認できる点に関しても、「重要な機能」とし、「過去薬歴を比較して変わった部分は色づけして表示されるので、処方内容の変更を瞬間的に確認できる。患者さんに対する投薬準備が短縮され、話の始まりが非常に早くなる」と評価する。

充実のスキャン機能に高い評価

 さらに、「PharnesIII-MX」はスキャン機能も充実している。処方箋をスキャンし画像保存、2次元コード読取、処方箋のコピーの印刷が同時に行える。初回質問票、保険証、検査結果報告書などもスキャンし保存でき、現場負担を軽減につなげることが可能だ。辻氏は、「画像として残せるという機能は、非常に優れている。調剤とレセコン入力が処方箋を確認しながら同時に行えるようになって、業務が格段に効率化した。画像はレセプトでの請求管理にも役立ち、長年求めていた機能だ」とする。

 このように東口店では、「PharnesIII-MX」の導入によって業務の効率化を図れたことで生み出された時間を、さらに有効に活用している。辻氏は、「最も注力しているのは処方鑑査。1カ月に約5000枚の処方箋を応需しているが、多くの病院の処方箋を扱うので、鑑査を徹底して細かなミスもないようにするための時間として使えている」と話す。また、「服薬指導に割ける時間が増え、きめ細かな指導を行うことで患者さんの満足度も向上し、患者さんに選んでいただける薬局になってきているのではないかと思う」とする。

 その上で辻氏は、今後の展開を見据え、健康情報拠点として薬局が備えるべき機能・役割に言及。「これからは医療費の抑制という観点からセルフメディケーションが増えてくると考えている。セルフメディケーションで対応する部分と医療機関を受診して対応する部分とで、患者さんの状態に合わせた適切な誘導ができるかが薬局の価値の一つになってくる。そのために従来の知識から一歩踏み込んだ知識、例えば、近隣医療機関での治療内容や、一般用医薬品や化粧品などの今以上の商品知識の充実が必要だ。患者さんに対して具体的な選択肢を提示できるようになることが求められてくると思う」と語る。

さかえ薬局東口店(パナソニックヘルスケア)
http://panasonic.biz/healthcare/medicom/



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