日本医師会は定例会見で、現在進めているジェネリック(GE)医薬品緊急調査の中間報告を示した。内用薬だけの結果であるが、全般的には品目を厳選すれば、ある程度の効果等が期待できるとした。しかし、選択するためのデータが不足していると問題点も提起した。今後はさらに調査客体を増やすと共に、注射薬、外用薬についても調査を行う考えを明らかにした。
調査は、今回の診療報酬改定で処方せん様式が変更されたことや、テレビCM等により現場で混乱が生じていることから、GE薬の実態を把握するために実施しているもの。GE薬の品質、効果、副作用、安定供給、情報提供、問い合わせ窓口などを聞いている。
現段階では内用薬について、約80件の意見が寄せされているという。品質は6割程度が信頼できるとしているが、効果については3分の2が、また安定供給は4分の3が「問題がある」としている。
会見した飯沼雅朗常任理事は、「全体的には厳選して使えば問題ない」という結果だと説明しながら、「厳選するためのデータが不足していることから、データ整備が課題となる」と指摘した。さらに、「内服薬に限って調査してきたので、今後は注射薬、外用薬も調べ、その上で厚生労働省に対策を働きかけていく」と述べた。