◆医薬品医療機器総合機構の宮島理事長の辞職から約1カ月。辞職は、厚労省医薬局長だった2002年当時、薬害肝炎被害者リストを放置したとされ、被害者の救済金を支払う機構のトップにふさわしくないとの強い批判が背景とみられる
◆何か違う、と思ってきた。モノを規制する薬事法に忠実である限り、個人に感染を告知し検査を促すのは法の外。同省は、有識者の意見を踏まえて広く検査を呼びかける方針にあった。それでも一定の責任はあると思うが、責めを負うのは宮島氏だけか。後の歴代局長、関係局幹部は?
◆近年、最も優れた局長だったという思いも重なる。02年の改正薬事法は制定以来の大改正。国際競争力強化、バイオ医薬の安全対策と、今日を見越した規制を作った。血液事業法も制定、懸案の国内自給に道をつけた。見識の高さと共に、局に活発に議論できる環境を作った結果だ。業界、薬害被害者の信頼もあった。両法は全会一致で成立した
◆天下りとはいえ、総合機構は承認審査、安全対策を担い、一つ間違えば被告席行きのポスト。宮島氏は使命感を持ち取り組んでいた。外部からという後任選びに際し、書いておきたかった。
宮島氏辞職に想う
2008年02月20日 (水)
‐AD‐
関連キーワードで記事検索
無季言 新着記事
- DTx、使用サポートで薬局薬剤師の活躍に期待
- 災害は忘れた頃にやってくる
- 子供の「お口ぽかん」
- 「お客様のお気づきを活かす窓口部」
- SDGs達成に貢献を
- ドラッグストアのDXで東北を支える
- 長期的目線で人材育成を
- 薬局のデジタル化が加速
- 桜満開でも感染予防行動を
- オンライン資格確認を契機に
- 交流が生まれる場所に人は集まる
- 安全な非接触型配送サービスの確立を
- 肥満の中学生、心血管代謝異常リスクが約2.9倍
- JAPANドラッグストアショー、初のオンライン実施
- 薬剤師へのワクチン相談が増加
- 東日本大震災から10年
- 日医工に業務停止命令
- 医療人マインドをどう育むか
- 感染者数が下げ止まり
- 薬学教育や研究体制の維持に危機感