安定栽培、工業化目指す
東洋紡は14日、今年5月に富山大学と薬用植物の栽培技術に関する契約を締結し、東洋紡富山事業所の植物工場で栽培研究を開始したことを発表した。約2000種以上の薬用植物を保有し栽培する富山大学の技術と、東洋紡グループとして展開する完全人工光型植物工場の施行、設計で培ってきた技術を融合させ、高機能で有用な成分を保持する植物や人工光型植物工場の栽培に適した品目の探索、さらには栽培期間の短縮や有効成分の増量化、成分培養化を行うことで、植物工場における薬用植物の安定栽培および工業化を目指す。
同日、大阪本社内で会見した東洋紡執行役員の西山重雄氏は漢方薬の原料となる薬用植物栽培事業への参入の狙いについて「日本の薬用植物栽培に、新しい技術を加えることで、市場の中での強みを発揮できるのではないかと考えた。植物を栽培するだけではなく、社内のバイオメディカル部門と協力し、新規事業に作り挙げていく期待がある。高付加価値で収益も上げられる事業にしたい」とし、2年後には栽培方法の確立を目指したいとの考えを語った。
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