重篤な副作用回避大きく
慢性期病院の病棟薬剤師が処方提案や重篤な副作用の回避等の薬学的介入を行ったところ、1年間で約7800万円の医療費削減効果が得られたことが、北里大学薬学部と北里大学東病院薬剤部のグループによる研究で明らかになった。神経内科病棟の患者に対し、薬剤師が処方提案を行った介入事例で削減額が最も大きかった。これまで慢性期病院における病棟薬剤師の薬学的介入による効果は不明だったが、多額の医療費削減効果が初めて明らかになった。
調査は、回復期・慢性期医療を担う北里大学東病院の全6病棟(精神神経科2病棟、神経内科、在宅緩和支援・神経耳科、小児在宅支援、回復期リハビリテーション)で薬剤師が行った薬学的介入のうち、処方変更された事例を対象に行われたもの。これまで病棟薬剤師による薬学的介入効果について、急性期病院からの報告は見られていたものの、慢性期病院における病棟薬剤師の介入効果は分かっていなかった。
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