スイスのノバルティスは、来年2月1日付でグローバル医薬品開発部門責任者兼チーフメディカルオフィサーのヴァサント・ナラシンハン氏が最高経営責任者(CEO)に就任することを決定した。2010年から同社CEOを務めてきたジョセフ・ジメネス氏は来年1月末で辞任し、来年8月末に退社するまで取締役会長として次期CEOの求めに応じて助言・支援を行う予定。ナラシンハン氏は1976年生まれと、ノバルティスは40代前半の若きリーダーの起用に踏み切った。
ジメネス氏は在任期間中に大型製品の特許切れへの対応や、英グラクソ・スミスクラインとの事業交換などを実施してきた。今回、ノバルティスでコマーシャルや医薬品開発、戦略などの様々な責任者を務めてきたナラシンハン氏にバトンタッチすることになった。
ナラシンハン氏は、米国ハーバード大学医学大学院で医学博士号を取得し、マッキンゼー&カンパニーに勤務後、2005年に同社入社。直近ではノバルティスファーマのグローバル開発部門責任者としてジェネラルメディスン領域のパイプライン全体を統括したほか、サンドのバイオ医薬品・オンコロジー注射剤事業部門のグローバル責任者、ノバルティスワクチンのグローバル開発責任者も務めている。
ノバルティスワクチンの北米地域責任者、米国のノバルティスワクチン・診断事業の社長も務め、コマーシャルや戦略面でも重要な役職も歴任している。