中外製薬は26日、ヒト化抗IL”6受容体抗体「アクテムラ」(一般名:トシリズマブ)の国際共同第III相試験「OPTION試験」の結果、関節リウマチ(RA)患者の症状が有意に改善されたと発表した。
OPTION試験は、623人のRA患者をアクテムラ+メトトレキサート(MTX)併用群、アクテムラプラセボ+MTX併用群のいずれかに無作為割付を行い、RAの改善効果を見たもの。
24週の時点で症状の20%改善(ACR20)を達成した患者は、アクテムラ+MTX併用群で58・5%だったのに対し、アクテムラプラセボ+MTX併用群では26・5%、またACR50については同43・9%、10・8%と明らかな改善効果が得られている。さらにアクテムラ+MTX併用群では、2週間の早い段階で疾患活動指数(DAS28)の急速な改善が見られ、24週目までに27・5%が臨床的寛解に達した。
アクテムラをめぐっては、OPTION試験のほかに3本の第III相試験が完了し、主要評価項目が達成されている。既に日本では、世界に先駆けてRAへの適応で承認されており、米国と欧州で現在申請中の段階にある。
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